講師あいさつ

ごあいさつ

はじめまして。web制作会社QWEL DESIGN (クヴェルデザイン) 代表で、当プログラミング教室の講師を務める伊藤大悟と申します。
2019年末に、東京都町田市から福井市越前海岸エリアに移住し、開業しました。
現職はフリーランスのプログラマーですが、DIYやアウトドアが好きで、友人からきっかけを得て、元々縁もゆかりもなかったこの地へ引っ越すことになりました。

僕の住む福井市の小丹生町という集落は、目の前に豊かな日本海が広がります。
海と丘の狭間に所狭しと家々が連なり、住民は40世帯程のいわゆる限界集落です。
けれど、自然に恵まれたこの土地には、都会では想像できないような、ゆっくりと流れる豊かな時間があります。

双極的な考え方に偏ると、「自然の恩恵」と「プログラミング」という2つのキーワードはほとんど交わり合うことがありませんが、僕はこの土地でこそ、自分らしい何か新しい試みをできるのではないか、という期待を寄せています。

 

鋤と鉋に続くもの

僕は「星の王子さま」で知られるサンテグジュペリの著書の愛読家です。

サンテグジュペリは、飛行機乗りでした。飛行機が発明された初頭の時代に、郵便機による空の郵便事業に携わっていたのです。「空を利用することで速力を得ても、夜間に飛べないことで船の速度に劣る」というビジネス課題に立ち向かうため、彼は危険な「夜間郵便飛行」の任務に挑みました。

「星の王子さま」だけを読んだ人には意外に思われることもありますが、彼はその危険な「夜間郵便飛行」の事業、延いては人類の科学や文明の発展について、肯定的に語っています。それは「夜間飛行」や「人間の大地」といった別の著書を読むとよく分かります。

危険な任務に挑むパイロットであった彼は、自分にとって飛行機を、「農夫の鋤、あるいは大工の鉋」と言っていて、自分が「大地から物を学ぶための道具」という風な捉え方をしています。彼は本の中で、

―人間は大地を耕さなければならない、
大地から学ぶ謙虚な姿勢を身に着けるべきだ―

というようなことを繰り返し述べています。
そうです。学ぶべき目的は、技術そのものではありません。
僕は納得しました。鋤と鉋に続くもの、それは「プログラミング」だと。

絵描きは「色」を学ぶべきでしょう。それは、モニター上で合成された色表現ではなくて、刻々と移り変わる空の色相や、自然の色彩に、目を向けることです。
音楽家は「音」を学ぶべきでしょう。それは、ドレミの音階を覚えるという意味ではなく、枯葉を踏みしめる心地よさや、秋の虫の声に耳を澄ますことです。

プログラマーは何をすべきでしょうか。それは、自然の中に表現したい「カタチ」を、自ら見つけ出すことではないでしょうか。

 

講師プロフィール

略歴

  • 1984年生まれ。出身は埼玉県だが、少年時代は東南アジア諸国で過ごした帰国子女。
  • 前職はピアノ修理の職人で、木工と研磨の仕事をしていた。今もDIY好きでその腕を振るう。
  • 31歳の時、プログラミングへ興味を抱き、2年間で独習。
  • 2017年 WEB制作会社 TG WEBCODING を設立。
  • 2018年 子ども向けプログラミング教室を開講。
  • 2019年 越前海岸への移住を機に社名を QWEL DESIGN に変更。

その他

  • 生来、真面目で神経症な性質だが、18歳のときは単身でインド・ネパールを放浪していた。
  • 妻は版画家のおさのなおこで、共に仕事を助け合う。2児の父親でもある。
  • 「星の王子さま」や「モモ」の愛読家。
  • 楽器演奏、登山、天体観測などを趣味とするが、いずれもここ十数年、存分取り組めていない。
  • 「教えてgoo!(知恵袋)」の回答者として、コンピューター・テクノロジーの分野で、1ヶ月間に25個のベストアンサーを獲得したことがある。
  • 越前海岸に移住してからは、焚き火と薪ストーブの愛好家になった。