仕事でも学習でも、快適に動くマシンを求めて新品を買うより、もっと良い方法があるかも知れません。それはLinuxへのOS交換です。

最近僕が実際に行ったLinuxのディストリビューションであるChromiumとUbuntuへのOS交換の記録を、初心者向けにまとめ、連載しています。

  • Linux (リナックス) 編
  • Chromium (クロミウム) 編
  • Ubuntu (ウブントゥ) 編

として三部構成で書いています。

Linux (リナックス) とは

軽量なOS

Linuxは、WindowsやMacのようなOS (オペレーティングシステム) の一つです。

キーボード、マウスやタッチパッドなどのデバイスから入力した情報は、OSを介してアプリに伝えられ、ハードウェアとソフトウェアの連携が取り行われるのです。

文章作成、表計算、ゲームなど、目的を持って様々な仕事に使うソフトウェアは、「アプリケーションソフト(アプリ)」と呼び、ちょうどOSの対義語になります。

Linuxは、携帯端末用の主流なOSであるAndroidのベースでもあり、軽量で、低スペックのマシンでも結構サクサク動いてくれると言います。

知財の独占ではなく「共有」

Linuxのもっと深い概要を説明するのはなかなか難しいので、詳しくはWikipediaをご参照ください。中でも興味深いのは、次の一節です。

Linuxの開発は、フリーかつオープンソースなソフトウェアの共同開発として最も傑出した例のひとつである。

Linuxカーネルのソースコードは無償で入手でき、GNU一般公衆利用許諾書のもとにおいて、非営利・営利に関わらず誰でも自由に使用・修正・頒布できる。

Linuxは、世界中の開発者の知識を取り入れるという方法によって、あらゆる方面に利用できる幅広い機能と柔軟性を獲得し、数多くのユーザの協力によって問題を修正していくことで高い信頼性を獲得した。

Linux – Wikipedia

つまりLinuxは、誰でも無料で使え、それをベースに新しい物を作り、再頒布(配布や販売など)することができるのです。

ソフトウェアはその特性として、「特許」のような概念を与えるのが難しいので、割り切って(?)、知財を独占せず、「共有」していこうという考え方です。

このようなライセンスの原理は、著作権を表す「コピーライト」に対し、「コピーレフト」と言われていて、ソフトウェアのソースコードは誰でも自由に利用できますが、それを利用して作ったソフトウェアを一般化したい場合は、それ自身にも同じライセンスを適用します。

物作りをしている人って、お金や権力に興味無い人が多いものですが、中でもプログラマーって、本当に献身的な考えを持っている人が多いんですね。

ただ、実際にはオープンソース・ソフトウェア(フリーとは限らない)というのは、多くの人が(誰でも自由に)開発に関わるため、ソースコードに透明性が保持され、バグやウィルスの混入を防ぎやすいので、ステータスになるケースもあるようです。

Linuxを使う

Linuxは、上記の理由で無料で入手し、自由に使うことができる、軽量なOSです。

僕は仕事柄、普段から高性能なマシンを使っていると思われがちですが、とんでもありません。結構、節約根性で頑張っています。

僕がメインで使用していたデスクトップは、core i5のWindows10です。6〜7年前に、確かモニター含めて18万円くらいだったかと記憶しています。そしてプログラミング教室で使用していたラップトップは、celeronのWindows10で、1台あたり3万8000円くらいでした。

とりあえず個人で開業し、使えるものを何とか新品で取り揃えた、という状況だったのですが、やがて技術は進み、僕の環境もまた、新しいバージョンへと対応していかなくてはならないだろう、という見通しは当初からありました。

しかしまた新品に買い換えるのはコストが大きすぎるので、4〜5年経ったらやろうと思っていた計画があったのですが、それがLinuxへのOS交換でした。

OfficeやAdobeに代わるLinuxのアプリ

アプリはOSごとに開発されるので、Linuxには当然、Linuxに適合したアプリしか使えません。ですが、以下に紹介するアプリはどれも有名で、Windows版があります。LinuxへのOS交換を検討している方は、一度試してみると良いかも知れませんね。

Inkscape (インクスケープ)

inkscape.org
inkscape.org

ベクター画像を扱うことのできるAdobe Illustrator (アドビ・イラストレーター) の代替ソフトとして知られています。

しかし実際の用途としては、Illustratorはベクター画像を扱う以上に多機能で、広告等のデザインに使いますが、Inkscapeはそのような用途には若干不向きかなと思います。ベジェ曲線でイラストを制作するのには十分使えます。

ユーザーインターフェースもひと昔前の感じで、垢抜けません。広告等のデザインには、次にご紹介するGIMPの方が向いています。

GIMP (ギンプ)

gimp.org
gimp.org

ビットマップ画像を扱うことんできるAdobe Photoshop (アドビ・フォトショップ) の代替ソフトとして、多くの人が愛用しています。

非常に多機能で、拡張機能も充実しているので、少し苦労(英語を読むなど)すればだいたいのことはできます。

Inkscapeとセットで、GIMPの使い方を初心者向けに説明しているサイトは結構あるので困りません。

DarkTable (ダークテーブル)

darktable.org
darktable.org

RAW現像と、写真整理の用途であるAdobe Lightroom (アドビ・ライトルーム) の代替ソフトになります。

InkscapeやGIMPに比べるとユーザー数も情報量も少ない気がします。写真整理にはGoogleフォトという手もあるので、そこまでオススメはしませんが、一応情報として掲載しておきます。

VSCode (ビジュアルスタジオ・コード)

code.visualstudio.com
code.visualstudio.com

軽量で高機能なテキストエディタですが、WEBサイト構築のためのAdobe Dreamweaver (アドビ・ドリームウィーバー)の代替ソフトになります。

元々、VisualStudio (ビジュアルスタジオ) というのは、Microsoftが様々なアプリを開発するために提供しているIDE (統合開発環境) と呼ばれているもので、VSCodeはその軽量版ということです。

ちょうど僕が仕事を始めた頃に初めてリリースされ、その後爆発的にユーザーが増えたようですね。僕にとっては仕事の相棒であり、毎日使っています。

LibreOffice (リブレオフィス)

libreoffice.org
libreoffice.org

Officeの代替ソフトですが、文章作成や表計算は何とでもなります。「Office + 代替ソフト」とでも検索すれば、色々出てくるでしょう。僕はGoogleドライブを主に使っているので、LibreOfficeは使っていません。

純正Officeに対し、レイアウトの乱れなど多少の問題はありますが、その場合は純正のOfficeOnlineを使えば良いと思います。

Excelのマクロに関しては、純正品でしか対応できませんが、Googleのスプレッドシートにも、GAS (Google Apps Script) という開発機能があり、情報もweb上に充実しています。

と、Linuxの特徴・思想、アプリなどご紹介させていただきました。次回は”Chromium (クロミウム)” という、Chromeを模して作られたディストリビューションを実際にインストールしてみます。